被害妄想について

今回は、イギリスの哲学者、ラッセルの思想をご一緒に見ていきましょう。
お題はこれ!

被害妄想
被害妄想とは?
「他者がいつでも自分を攻撃している」
「何も悪いことをしていないのにヒドイことを言われた」
「こんなに頑張っているのに、周囲は認めてくれない」。
こんなことばかり考えていると、生きるのが辛くなってしまいますね。
ラッセルはこういった被害妄想を不幸になる原因の一つとして挙げています。

度が過ぎると精神科の領域だけどな。
多少の被害妄想は、誰でも少しは持っているものです。


それじゃ、原因と対策を見てみようか。
あなたの動機はあなたが思っているほど利他的ではない。
例えば、仕事に行くのは「自分の為」でいいんだよ。

変に、「会社の為」、「社会の為」、「家族の為」、みたいに理論武装すると、逆に「自分はこんなに頑張っているのに周りはヒドイ!」といった被害妄想に陥りやすくなります。

利己的なのはお互い様で、気楽に考えましょう。
自分の美点を過大評価しない。
あまり自分自身を過大評価しすぎると、「私はもっと報われていい人間なのに」と、現在の境遇を嘆くことにつながります。
そうじゃなくて、楽しいことを探してみよう。
身の回りにたくさんあるよ。

自分自身の自分への興味ほど大きな興味を、他の人も自分に寄せてくれると期待しない。

人は他人のことなんか、どうでもいいんだ。
よく、「みんな自分のことしか考えていない」と言いますね?
あまりいい意味では使われない言葉ですが、悪い意味だけではありません。
「自分のことしか考えていない人」は他者を攻撃する意図が無いから、武術の考えでは無害な存在ということになります。


なにしろ、自分のことしか考えてないんだからね。
そしてトドメだ。
ほとんどの人間は、あなたを迫害してやろうなどと考えてはいない。
よほどのシリアルキラー、猟奇的連続殺人鬼でもなければ、危険を省みず、我が身を犠牲してまで他人を攻撃してやろうなどとは考えてはいません。

そんな奴、警察に逮捕されるだろうが!?
サスペンスドラマの犯人じゃないんだって。

反対にあなた自身のことを考えてみましょう。
そんなつもりは無いのに「あの人は自分のことしか考えていない」と陰口を言われて嫌な思いをしたことは、誰でも少なからずあるでしょう。
その時、他人を攻撃してやろうと考えていましたか?
確かに、ストレスが原因で他人を攻撃することに、快感を感じる人間はいます。
しかし、人類全体の人口からみれば、そういった人の割合は決して高くはありません。
また、そんな人の動機も元はと言えば、自分の為であり、攻撃そのものが目的では無いのです。

人の言動の多くは利己的なものであり、相手にさえしなければ、大した脅威とはなりません。
余計なこと言ってくる奴も大勢いるけどな。


しょせん、他人事なんだよ。
いい意味でね。

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